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統合失調症の幻覚や妄想について
統合失調症になると、幻覚や幻聴の症状が出てきます。
幻覚とは、実際には存在しないものを知覚し、幻が見える症状です。幻聴とは、実際にはない声が聞こえてくる症状です。統合失調症になると、幻覚や幻聴のほかに、実際にはないにおいを感じる幻匂という症状もあります。
統合失調症の患者さんは、幻覚や幻聴を、幻とは認識できません。あたかも、誰かが実際に話をしているように聞こえます。そして、彼らを脅迫したり、責めたり、悪口をいったりする声が聞こえています。何かをしようとすると、「するな」ととがめたりもします。また、複数の人が会話を交わしているのが聞こえることもあります。自分の考えていることが、声になって聞こえることもあります。
統合失調症の患者さんは、耳元で、悪口や命令やいろいろなことを言われたり、時には、「死ね」と言われることもあり、この幻覚や幻聴が非常に怖いのです。そして、世の中は恐ろしいものだと感じます。
そのために、統合失調症の患者さんの10~15%は、自殺をしてしまうという統計もあります。自殺の確立が、他の精神疾患よりも高いのが、特徴でもあります。
これらの症状には、薬物治療が行われますが、現在でも、幻聴や幻覚のよりよい治療法が研究されているところです。